仕事の基礎理解
国際投資部では、外国債券の投資に関わるマクロ経済分析や個別銘柄の調査・分析および投資執行、外国為替取引の実行、外貨建て資産の為替リスクヘッジ比率のコントロールを行っています。最近は、ESGの観点から投資先の国や国際機関を分析するほか、環境保護目的で使われるグリーンボンドなどのテーマ債投資を積極的に行うなど、ESG投資にも力を入れています。私は欧州地域のマクロ経済分析を担当し、投資を執行するほか、ESGチームの統括も担っており、テーマ債投資の判断も行っています。
この仕事のリアル

未曾有の事態の中で
配属から3年経ちますが、この間、コロナ禍とグローバルインフレという世界を揺るがすインパクトのある事態を経験しています。2020年、担当する欧州ではコロナ感染状況がひどく、経済的なダメージも深刻でした。先が見えないそんな状況の中、海外在住のエコノミスト、トレーダーらと意見交換し、情報を収集していきました。欧州各国のコロナ感染状況とワクチン接種率をモニタリングし、行動制限が緩和され、消費や経済が回復する見通しを立てるため、日々奔走しました。未曾有の事態ですから、完璧な答えを得ることは不可能です。考え得る複数のサブシナリオを立て、金利見通しを作成・投資戦略を立案していきました。

先行き不透明な中でもあらゆる可能性を探る
グローバルインフレについては、現在も世界中で深刻な事態を引き起こしています。ロシア・ウクライナ情勢も加わり、欧州ではエネルギー価格が急騰、過去最高のインフレとなっています。いつ事態が終息するのか、先行きの見通しが難しい状況です。それでも、たとえば賃金上昇により更にインフレが進むリスクがあるかどうか、企業と労働組合との賃金交渉の状況をフォローするなどして、想定されうる複数の可能性に基づいて見通しを作成しています。我々は長期投資家として、長期的かつ安定的な投資を実行しています。しかし、刻々と状況が変わる現在のマーケットでは、機動的な売買を実行することで、お客様への安定的なお支払いを実現できています。他資産を扱う部署や、運用資金配分の企画を担当する部署などとの密なコミュニケーションも欠かせません。今後も、共に難局を乗り越えていきます。
今後のキャリア形成
「海外と関わりのある仕事がしたい」という想いをもっていた私は、学生時代に参加した日本生命のインターンシップで、現所属である国際投資部への配属を経験したことから仕事の面白さに魅せられ、入社を決めました。その後、資産運用部門のフロント部署で外国債券の運用に一貫して携わり、ESG投資の領域でも研鑽を積んできました。今後は、海外の運用現地法人や事務所にて勤務したいと考えています。その後は再び運用部門のフロント部署に戻って、ファンド投資や株など他資産の運用・投資に携わることで更に専門性を高め、お客様・社会に貢献していきたいと考えています。

キャリアの流れ
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2016年
船橋支社(千葉県)
ライフプラザ・営業部にて生保営業を担当し、その後支社にて業績管理やイベント企画を担当
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2017年
クレジット投資部(東京都)
国内・アジア・オセアニア地域の企業の財務諸表分析、社債への投資を担当
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2020年
国際投資部(東京都)
欧州地域のマクロ経済分析・金利見通し作成、国・国債機関債への投資を担当
OFFの過ごし方

趣味は海外旅行で夏季休暇には必ずどこかに出かけています。“家を出てから帰るまでが旅行”をモットーに、滞在先での過ごし方はもちろん、航空会社選び、乗り継ぎ空港で何をするかまで細部にこだわり計画を立てることが大好きです。旅先で見聞きしたこと、体験したことが国の分析を行う際に役立つことも多く、私にとって大切な時間になっています。
1日の流れ
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8:30
始業
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9:30
部内朝会
昨日のマーケット振り返り
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10:00
打合せ
当日の売買執行計画策定、チーム内打合わせ
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11:30
昼休み
部のメンバーと丸の内ランチへ
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13:00
会議
東京在住のエコノミスト・トレーダーと電話会議
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15:30
トレード
欧州市場オープン後、欧州債の売買を執行
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17:00
会議
パリ・ロンドン在住のエコノミスト・トレーダーと電話会議
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18:00
終業
所属・役職や業績・カリキュラム等は全て取材当時のものです。