仕事の基礎理解
ストラクチャードファイナンス営業部は、主に国内外の大規模なインフラプロジェクトに対する融資(プロジェクトファイナンス)および融資後のモニタリングを担う部署です。プロジェクトファイナンスは発電や鉄道建設など、社会貢献性が高い事業への融資だけに、国連総会で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)や、本社の目標であるESG テーマ投融資の達成に大きく貢献しています。私は主に、海外プロジェクトファイナンス融資後のモニタリング業務を担当しています。
この仕事のリアル

多角的な情報から精緻にモニタリング
プロジェクトファイナンスは、事業から生じるキャッシュフローを返済原資とする資金調達方法です。実際の業務としては、事業内容、将来の収入や支出金額、地域特有のリスクまで見極める他、建設状況や設備稼働状況の分析を行っています。私は海外担当なので、これらの情報を英文の契約書・レポートや、国内外の金融機関とのコミュニケーションを通じて取得しています。社外関係者とのやり取りは大半が英語であり、相当の語学力が求められる仕事です。ここ数年は、新型コロナウイルス感染症の拡大やロシア・ウクライナ情勢など、世界経済の先行きを不透明化する様々なリスクが顕在化しています。こうした状況に対処しながら、プロジェクトの進捗や安全性を的確に把握することが求められます。

世界の金融市場を舞台に
プロジェクトファイナンスでは、様々なトラブルにより工事費用の増加や工事期間の延長が必要となる等、建設が想定どおり進まない場合があります。日本生命や事業会社がプロジェクト運営をしていくうえで最善の対応は何か、レポート分析や第三者へのヒアリング、プロジェクト会社や金融機関との折衝を通じて、トラブルの分析を行います。ここで対応を間違えると、資産の損失に繋がる可能性もあります。プロジェクトファイナンス自体が頓挫することは多くありませんが、貸出す金額が大きいため、責任感をもちながら日々取組んでおり、一つひとつ乗り越えていくことにやりがいを感じています。
日本生命の海外プロジェクトファイナンスへの取組みは歴史が浅いですが、その規模は年々拡大しています。世界で展開するプロジェクトを把握するために、英語力はもちろん、細かな情報収集能力を身につけるため、自己研鑽に励む毎日です。
今後のキャリア形成
日本生命では、融資以外にもさまざまな運用を行っています。有価証券領域や海外での投融資業務など幅広く経験しつつ、将来的には日本生命全体の資産運用計画の策定や投資執行を担い、本社ポートフォリオやマクロ経済環境などを踏まえた判断を行う部署に従事したいと考えています。

キャリアの流れ
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2016年
岐阜支社(岐阜県)
保険販売、販売促進、支社イベント企画・運営
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2017年
融資総務部(東京都)
貸出執行、営業推進、決算対応、子会社経営管理
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2020年
ストラクチャードファイナンス営業部(東京都)
海外プロジェクトファイナンス期中管理等
OFFの過ごし方

登山が趣味で、妻や同僚とよく登りに行きます。写真は八ヶ岳連峰の赤岳に登頂した時のものです。この時は1泊2日で山小屋に宿泊して疲れを癒しながら、何とか登頂しました。登山は苦しい時間が多く、登っている間は2度と登りたくないと考えているのですが、登頂の達成感や山の空気、下山後の温泉・食事が癒しで、また味わいたくなり登ってしまいます。
1日の流れ
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8:30
通勤
通勤中に新聞などから情報収集
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9:00
始業
深夜に届いた海外からのメールを確認
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10:30
班内定例ミーティング
担当案件の状況を連携
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11:00
電話会議
海外金融機関(主に豪州拠点)との電話会議
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12:00
昼休み
班のメンバーと丸の内ランチへ
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13:00
デスクワーク
担当プロジェクトのレポート内容確認
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17:00
打合せ
レポートの内容を纏め、上司へ報告
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18:00
電話会議
海外金融機関(主に英国拠点)との電話会議
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19:00
終業
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20:00
自己研鑽
ジムで汗を流したり、自宅で自己研鑽を行います。
所属・役職や業績・カリキュラム等は全て取材当時のものです。