仕事の基礎理解
ここロンドン事務所は欧州における日本生命の窓口として、生命保険や資産運用の業界動向の調査や、新たなビジネス機会発掘に向けた活動をしています。その中でも私は保険業界を担当しており、グローバルに展開する保険会社の経営やビジネス手法を調査し、日本生命の事業に応用できる可能性を検討しています。また同時に日本生命にとって魅力ある保険会社との資本提携をも視野に入れた関係構築に取組んでいます。
この仕事のリアル

新しいフィールド
                                                日本生命は保険を提案・販売し、お客様との契約を維持しながら資産運用や支払いまでを一貫して行いますが、グローバルに視野を広げると、保険を販売せず、販売された契約を引受けて管理することに特化したビジネスが注目を集めています。たとえば複数社の保険契約をまとめて引受けることでお客様サービスを効率化したり、独自の資産運用によって資産を増やしたりできるからです。イギリスやアメリカで成長しているこのフィールドの可能性を私たちも検討していました。2023年1月に発表されたレゾリューションライフ社への追加出資(約1,300億円*、過去からの投資分も含めると計約2,000億円)は、この新しいフィールドに日本生命が更にチャレンジしていく点でも重要なできごとです。私は日本生命の窓口として東京やNYの仲間と共にレゾリューションライフ社や、今回レゾリューションライフ社とパートナシップを組むこととなるアメリカ大手資産運用会社であるブラックストーン社との交渉を担当しました。日本生命の3拠点(東京・アメリカ・イギリス)で連携して臨んだことも新たな取組でした。
                                                *為替レート1米ドル=132.70円(2022年12月30日時点)
                                            

日本生命の経営姿勢
特に印象的だったのは、このレゾリューションライフ社の事業モデルが「数十年という長きにわたり、持続的に成長を遂げるのかどうか?」という問いに、日本生命の経営陣が強くこだわったことです。この経営陣の一貫した姿勢から、人生100年時代におけるお客様との約束を全うするという理念への強い意志をあらためて感じました。こうした経営陣の想いと、様々な専門的な知見を取入れながら熱い議論、慎重な検討が幾度も続き、ようやく意思決定に至りました。理由はやはり「成長領域にチャレンジすることでお客様の安心につながる可能性がある」と判断されたからでした。思えばこのプロジェクトの検討当初は社内でも懐疑的な見方が多かったように思います。しかしながら、「この事業モデルが、いつかきっと日本生命に活かせる」という想いが、少しずつ社内に浸透し、やがてたくさんの人を巻込みながら新たなチャレンジにつながっていく、そんなダイナミックな手応えを感じられた気がしています。私に限らず誰でも、仕事にかける想いや意思が具体的であれば、それを汲んでくれて実現できる会社ですから、これからも、どこにいても、チャレンジをし続けていきたいと思います。
仕事で意識していること
私は「組織を動かすカギはモチベーションにある」という価値観を大切にしています。これまで私は海外でも日本国内でも生命保険の営業現場を経験してきましたが、どちらにも共通して感じたことは、「明るく前向き」に取組めば成果が出るということです。インドネシアや、インドでエージェントの働く意欲を引出した秘訣も、不振が続いた国内の営業部に着任した時の改善策も、一人ひとりのモチベーションに注力することでした。もちろん個々の課題に向き合って丁寧にサポートすることも必須ですが、まずは明るく前向きになれる雰囲気があること、それが組織に大切なことだと意識しています。

キャリアの流れ
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                                                        2008年 総合企画部(東京都) 当社の意思決定を担う主要会議体(取締役会・経営会議など)の運営を担当。 社内規程などの整備・管理を担当。 
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                                                        2012年 国際業務部 
 (東京都 / インド(ムンバイ))インドの関連法人、リライアンスライフの経営管理業務を担当。 
 3カ月間の短期派遣で、当社の営業職員販売チャネルを模した、フェイス・トゥ・フェイスチャネルの設立支援を担当。
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                                                        2014年 セクイスライフ(出向) 
 (インドネシア(ジャカルタ))インドネシアの関連法人、セクイスライフへの初代駐在員として出向。 
 セクイスライフの経営管理やサポートを通じた経営貢献全般を担当。
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                                                        2017年 国際業務部(東京都) タイの関連法人、バンコクライフの経営管理業務を担当。 
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                                                        2018年 静岡支社藤枝南営業部(静岡県) 営業部の年間目標の達成に向け、営業職員方のマネジメント・採用・育成などを担当。加えて、中小法人、個人向けの保険営業活動を実施。 
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                                                        2020年 人事部(東京都) 総合職の人事運用(異動・評価など)を担当。 
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                                                        2021年 ロンドン事務所(イギリス(ロンドン)) 欧州の主要保険会社のビジネス・規制などの調査、当地域窓口としてのネットワーク業務を担当。出資先保険会社の経営管理や、追加出資に向けたM&A業務を担当。 
OFFの過ごし方

ロンドンは歴史ある町で、史跡や博物館など見どころが多くあります。私は犬(故エリザベス女王も愛したコーギー)を飼っていますが、ペットフレンドリーな英国の公共交通機関を利用して、ロンドン市内に出かけることもあります。様々な国の文化に触れながら生活することは海外駐在だからこそ体感できる大きな魅力です。
1日の流れ
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                                                    7:30 愛犬との散歩 
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                                                    9:00 始業 東京の海外事業部門とのリモートミーティング 
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                                                    10:00 朝ミーティング ロンドン事務所にてチーム員と当日の取組課題等を確認 
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                                                    11:00 ミーティング 出資先とのミーティング 
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                                                    12:00 昼休み 事務所のメンバーと近場の屋台で弁当購入 
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                                                    13:00 調査業務 事務所員の調査レポート執筆支援 
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                                                    15:00 ミーティング NLA(ニューヨーク現地法人)との定例ミーティング 
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                                                    16:00 会議資料の作成 
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                                                    18:00 終業 
所属・役職や業績・カリキュラム等は全て取材当時のものです。

