入社の経緯
前職では、政府系金融機関にてマクロ経済、金融市場、金融システムなどの分析を行っていました。前職で身に付けた専門的な知識やスキルを基に、金融市場における投資家(プレーヤー)の立場から新たなチャレンジをしてみたいと考え、転職を決意しました。とりわけ、自分が得意としている、中長期的な視点からのマクロ経済動向や金融市場動向の分析は、長期安定運用を重視する日本生命の資産運用との親和性が高く、貢献できる余地が大きいと考えました。現在は、資産運用部門で国内のマクロ経済動向の分析等を担当しています。経済理論や計量経済学などのアプローチに加え、AIや機械学習等の新たなアプローチも積極的に取入れ、質の高い分析を通じて資産運用部門の未来を切開いていきたいと考えています。
仕事の基礎理解
資金証券部は、資産運用部門の中で主に日本国債への投資を担当しています。安定した利息収入と高い流動性を確保できることから、国債投資は日本生命の資産運用における重要な柱の一つとして位置づけ、約30兆円規模の運用を行っています。資金証券部では、より高い運用利回りを安定的に確保する観点から、国債等をいつ、どの程度売買すべきかについて、日々考えながらオペレーションを実施しています。私の役割は、そうした投資方針の判断材料となる「国内マクロ経済および金利見通し」を策定することです。特に意識していることは、長年の経験則等に基づいた見方も参考にしつつ、経済理論に基づく整理や客観的なデータを用いた精緻な定量分析を通じて、見通し策定のさらなる高度化に取組むことです。
この仕事のリアル

経済分析をするということ
近年は、エネルギー価格高騰などを背景として、消費者物価指数が約40年ぶりの水準に達するなど、経済環境に大きな変化が生じています。このため、金利見通しを策定するうえでは、従来以上にマクロ経済動向とそれを踏まえた金融政策見通しの分析が重要です。たとえば、この物価上昇は一過性なのか?持続するのか?によって政策対応は異なり、その結果金利への影響も異なります。これらを精緻に分析したうえで、見通しを策定することが私の仕事です。経済指標を始めとしたデータの動きを読み解き、仮説を立てたうえで、定量分析を通じて様々な角度から検証し、経済・金利見通しの精緻化に取組んでいます。こうした業務では、経済・金融理論を理解し、アカデミックな分析について把握することが不可欠ですので、日頃から国内外の様々な論文に目を通すことを心がけています。理論と実践、この二つのバランスをとっていくことで、経済分析の高度化につなげていきたいと考えています。

ESG投融資の企画・推進に携わって
国内有数の機関投資家として、私たち資産運用部門の職員の知見は社外からも注目されています。メディアによる取材依頼も多いですし、政府による施策検討の土台となる省庁の検討会で委員を務める機会もあり、様々な場面で機関投資家の代表として意見を求められることがあります。たとえば、「ESG投融資」の企画・推進を担う部署に所属していた際、健全なESG市場の発展に関する省庁の検討会の委員としても活動をしていました。また、世界の機関投資家が参加する国際的なイニシアティブの実務者会合にも参加していましたが、そこでは「日本生命に参加してもらえてとても心強い」といった声や、「日本やアジアの視点から、日本生命としてはどう思うか」といった質問を受けることもあり、海外からも大きな信頼を寄せられていることを強く感じました。こうした仕事を通じて、国内外における最先端の議論や考え方に触れることができたことはとても刺激的であるだけでなく、知見や視野の広がりにも資することで自己成長につながっていると実感します。ESGは、資産運用において今後さらに重要な要素となっていくと考えられるので、ESG投融資に関する国内外での議論を経験したことも、私の強みにできると感じています。
1日の流れ
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8:30
始業
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9:30
部内ミーティング
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10:00
経済指標分析
当日公表された重要経済指標の分析資料作成・報告
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12:00
昼休み
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13:00
チーム内定例ミーティング
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14:00
勉強会
社外エコノミストとの勉強会(オンライン)
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16:00
会議
金利見通しに関する社内会議
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18:00
終業
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19:00
子どもの習い事の迎え
キャリアの流れ
前職:銀行/政府系金融機関
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2008年
マクロ経済・金融市場動向の調査分析など
日本生命
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2018年
運用リスク管理室(東京都)
リスク量の計測、ストレステストなど
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2021年
財務企画部・ESG投融資推進室(東京都)
ESG投融資に関する企画立案・推進
国際的なイニシアティブでの活動 -
2023年
資金証券部(東京都)
マクロ経済・金利見通しの策定
OFFの過ごし方

土日は小学生のサッカーチームでコーチをして、練習や試合に多くの時間を費やしています。子どもたちには、サッカーを楽しむこと、上手くなることだけでなく、サッカーという団体競技を通じて、社会性などが自然と身に付くと良いなと思いながら指導をしています。
所属・役職や業績・カリキュラム等は全て取材当時のものです。