大切な家族のために

「最近見かけないなぁ。仕事でも始めたのかな?」と思いながら、その日もポストにテレビジョンを入れ、担当地区を後にしました。数日後、「主人が入院したので、保険の内容を詳しく教えてください」とお電話をいただき訪問しました。説明を聞きながら、奥様がポツリ「実は夫ががんなの」と打ち明けられました。免許を持っていても運転の出来ない奥様は、バスと電車を何回も乗り継ぎながら毎日のようにご主人様の病院に出掛けられていました。すぐに三大疾病のお手続きを行ったのですが、「入院特約の手続きはもう少し先でいいわ」とおっしゃったきり、なかなかお会い出来ず、やっと訪問したところ「この間の保険金、とても助かりました。入院の方は主人が退院したら請求するから。実はそれで家族旅行をしようと話していたの。それくらい贅沢してもいいでしょ」と笑顔で話してくれました。
しかし、そんな願いも叶わず入院して一年後、帰らぬ人になりました。奥様は「主人がきちんとした保障に入ってくれていたお陰で本当に助かりました。何かあった時に、私と子どもが路頭に迷わないようにと考えていたのね」と泣き笑いをしていたのが今でも印象に残っています。自分がどうしても勝てない病気に伏した時、命の代わりはないけれど、大切な家族にせめて遺せるお金があると思うだけで随分安心できるのではないかと改めて感じました。
その後、ご主人様の想いを安心という形でご提案し、ご契約をいただきました。そして、奥様は家族旅行にと思っていた分で、軽自動車を購入され練習に励んでそれからお仕事を始められました。今では運転にもすっかり慣れ、「来年は息子が免許を取る年…早いわね」と言った奥様の笑顔はきっと天国のご主人にも届いたのではないでしょうか。

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